
無知で太ったオバサンだったわたし。
「このままじゃなにかヤバい気がするんだよな~」と数年前からなんとなく思っていた。老後に必要になりそうなお金をざっくりと思い浮かべる。
70歳くらいで「自立型」の「ちょっと良いホーム」を終の住み処にしようと思ったら、今の働き方と収入では少々心もとない。
そんな時、長年付き合いのある信用できるヘアスタイリストから「仮想通貨しないっすか?」と声をかけられるも、悪しきニュースが脳裏をかすめ右から左へ受け流した。
――8か月後。同上人物から「どんなもんなのか自分で調べてみると、あんがい怖くないっすよ」と言われる。貯金残高等を確認する。
ため息。
暗号資産 初心者 分かりやすく ←などのキーワードでヒットしたサイトやyoutubeチャンネルなどから、とりあえず超がつくほどの初歩の初歩を学ぶ。
思っていたよりも怖くないこと、危なくないこと、「私がしっかりしていれば大丈夫」ということを学び、2つの仮想通貨取引所にて口座を開設する。
――独りで生きていく覚悟は半ばできていた。でももう一度、誰かと生きていく夢を見ないわけでもなかった。とりあえず2021年3月からダイエットを開始した。
独りで生きていくにせよ、やっぱり2人で生きたいと思うにせよ、『健康』という面から見るとこの太り方が身体に良いわけがないから。
14kgの減量に成功したら、思考にまとわりついていた“ひとりよがり”という無駄な贅肉も剥がれ落ちたみたいだ。2022年2月上旬、生まれてはじめてマッチングアプリなるものに登録をした。
およそ2週間後、わたしというオバサンの運命が大きく動き始めた。47歳から人生がもういちど動き出すだなんて――。