40代婚活 アラフィフ婚活 アプリ 外見に自信 (2)


(前話からのつづき)



――お偉い方のお嬢さんであるNちゃんの「夏休みのマスコミアルバイト体験」の指導員になった、うんとずっと昔の話。

頭の先から爪の先までお相撲さんのように大きなNちゃんが、携帯電話を片手に唐突に言った。

「彼氏ができた」
「富山県に暮らす彼氏ができた」
「会ったことはまだない」
「知り合った場所はスタビ」だと――。

とってもシンプルにスタビがなにかと説明すると、元祖『Tinder』といったところ。恋活や婚活というよりも、もっと端的に直球的に簡単に“密に”仲良くなりたい男女のための出会い系の走りといったところか。

当時すでに大人だったわたしには無縁のそれだったけれど、出会い系と言えば『スタビ・スタービーチ』と、多くの人が答えられるくらい全国的に知られる伝説の出会い系だった。

Nちゃんと、Nちゃんの初めての彼氏は「スタビ」で出会ったのだという。よくよく話を聞けば――。

お互いに顔は知らない。でも彼は「ジャニーズにいそうな顔ってよく言われる」らしい。電話で話したことは2度ある

年齢はNちゃんと同じ。彼は富山在住、Nちゃんは23区内。会ったことはないけど、メールは1日に25通はくれるのだそう。

(それって彼氏なの?)

その場にいたNちゃん以外の全員が、同じことを思っていた。Nちゃんと彼氏の恋は携帯電話の中だけで進んでいく。それでも嫉妬や喧嘩はするらしいから不思議だった。

「彼氏に会いたいって思わないの?」
「会いたいとは思いません」
「どうして?」
「本当の私を見たら、嫌われると思いませんか?」

こういう時に気の利いた一言を言える大人になろうと自分に誓って、約20年が経った。ずいぶん成長したと我ながら思う。でもこの頃はまだまだ未熟で――。

「それはちょっとぽっちゃりしてるから?」

(ちょっとじゃねぇだろう!)と、バイトさんたちの思いと視線が突き刺さる。

「でも男の人ってぽっちゃりしてるくらいが好きだって言いませんか?」――Nちゃんは前向きに恋をしているようだ。それでこそ初恋だ。がんばれ!

「触るとぽちゃぽちゃってしてる方が可愛いもんね」
「ですよね!」

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――カレンダーは10月になっていたと思う。バイトさんたちは皆「大学生」に戻っていった。もちろんNちゃんも。

コンプライアンスなんて言葉が、辞書にさえ載っていなかった(うそ)あの頃は朝も昼も夜もなく小汚く働いていた。脂ぎった髪を1秒でも早く洗いたいと家路を急ぐ。

RRRRR…!
「もしもし? ……どうしたの?」

Nちゃんは溺れるくらい泣いていた。会いたさ見たさにNちゃんに内緒で、彼が訪ねてきたらしい。そうして彼は5分で立ち去り、電話をかけても繋がらずメールもエラーが返ってくるのだという。

「だから会いたくなかったのに……!」
「Nちゃん、もしよかったら明日ごはん食べにいかない?」

大号泣するNちゃんにこの期に及んでまだ食べさせる、今思うと悪魔のようなわたしであるが、咄嗟に口から出た優しさがコレだった。

この話を当時の彼に「気の利いた優しさひとつ、かけられなかった」と後悔を口にしたところ 「ネット恋愛、会うとDEAD恋愛」 とヘンな標語を述べられた。

でも確かにそういった話は当時あちらこちらで耳に、目にした。


40代婚活 アラフィフ婚活 アプリ 外見に自信 (4)

話をぐんと現代に戻そう――。

わたしは……すぐには会えないです。

離婚をしてからの10年間。毎年、オバサン化を更新していく自分にどんどん自信が持てなくなってしまっていました。

ですので、まずは「自信を取り戻すための時間と行動」がどうしたって必要でした。人はまず見た目! オンラインでの出逢いなら尚更そう! 



  • 今月末で廃業する仲良しの占い師さん
  • youtubeで活躍されるタロット占い師のたまきねえさん
  • 目下マッチングアプリ『マリッシュ』で婚活に励んでいる先輩
  • 先輩に連れていかれた、霊視ができるという“ふつうのおばさま”

計4人から、似たようなことを言われたわたし。


👵「もっとあなたが素直に“好き”を伝えないと、彼はどうすればいいのか分からないと言っています」
👵「あなたなりに好意を伝えているみたいだけど、彼はまだまだそれじゃ強く出られないと言っています」

🔮「お相手は、今の状態を宙ぶらりんだと思ってるみたいですよ。ゆっくりでもいいから一歩ずつ先へ進めたいと強く思っているのに、進めることが出来ない中途半端な状態だと思っているみたいです」

👩「あなたの本心が見えない・分からないと言うことです。踏み込みたいのに踏み込めない。なぜなら一度、彼はあなたを傷つけてしまって、彼はあなたを諦めようとしたからだそうです」


😄「こういう言い方はあまり好きじゃないけど……ふつうの恋する女ってもっと分かりやすいのよ~」

😄「拗ねたり甘えたりわがまま言ったり、LINEが続くように質問を投げかけたり、もっとね貪欲に積極的なのよ。私はあなたを狙ってます! って駆け引きが分かりやすいのよ~」

😄「とくに彼みたいなタイプを狙ってきた女は、雌豹みたいに分かりやすく獰猛に駆け引きしてきたと思う。それに比べると、あかつきは……何考えてんだか分かりづらいと思うわ。私も未だに分からない時あるもの 笑」

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「――朝起きてあなたからLINEが届いてると嬉しいって言ったのに、こういうのじゃ足りないんですか?」

😄「足りた、足りた。その時はそれで十分足りたのよ。でもその時よりも今の2人は少し仲良くなったでしょう? 仲の良さが一歩進んだ彼にはそれだけじゃ足りなくなったのよ~」

「付き合ってもないのに、関係が進むと物足りなくなるんですか」
😄「そりゃそうよ、恋する者は皆欲深いのよ~」
「フッ」
😄「なに笑ってんのよ~」
「男心よく分かってるのに……」
😁「熟知したものを発揮する場に飢えてたのよ~」
「はははは!」

😄「あのね、恐らく彼が求めてるのは言葉じゃないのよ。言葉だけど言葉じゃないというか」
「はぇ?」

😄「えっとねぇ……間違いなくこの子は俺のことを好きなんだなっていう手ごたえがほしいのよ。いくつもいくつもほしいのよ
「言葉じゃなく?」

😉「言葉でもいいんだけど、言葉の奥にあるなんていうのかしら……確信! そう、確信がほしいのよ」
「どうすれば……」

😉「言葉だけど言葉じゃないというか。この子がこれを言ってきたってことは“俺への気持ちは間違いないかも!”って不安でいっぱいの彼が安心できるようなことよ」

「……?」
😄「……どうしたの?」
「不安でいっぱいの彼?」
😄「そうよ」

「不安なのはわたしの方なんですけど」
😔「あかつきも不安かもしれないけど、彼の不安はその比じゃないわよ。占い師さんもタロットカードも、霊視のおばさんもそう言ってたじゃないの」

――どうして彼が不安になるの。勝手に近づいてきたくせに。