
マッチングアプリで知り合った彼とまだ初対面を済ませていなかった、今年の4月末~5月上旬。
ひょんなことがきっかけで彼はわたしの住まいを知りたがった。
人は逃げられると追いたくなるものだ。
人は隠されると知りたくなるものだ。
彼のそれは「執着」となり、突如として猛威を振るった――。
オジサンのデジタルリテラシーはやっぱり侮るなかれ2nd
彼が知りたくて知りたくて仕方のないわたしの住まいの「間取り図」を住所を教えない代わりのほんの冗談として「ここに住んでるよ」――と、LINE送信。「当てていい?」「どういうこと?」「もしかして○○マンション?」「???」「当たった?」
今年の2月上旬、マッチングアプリに初登録・初活動するにあたり、わたしがお相手に求める条件は
「わたしの飼っているペット2匹を、わたしと同じくらいもしくはそれ以上に慈しみ、一緒に育ててくれること」これ一択だった。
もちろん素敵な人だったらいいな。
口腔内の状況が最適な人でありますように(若干の潔癖症です)。
など、細かな理想を挙げればキリがないけれど、交際後や再婚後にわたしの手によりどうとでもなるところまで条件に挙げていたら、出逢えるものも出逢えず、身動きもとれないのでひとまず却下していた。
お天気オジサンの愛情と責任推し

彼がわが家へ初訪問し、2匹に初対面を無事に済ませてわりとすぐだったと思う。朝に届く彼からのLINEの内容にこれまでにはない異変が見られた。
「おはようございます。今日の最高気温は○時頃、気温は27度です。アスファルトの温度は○時~○時までのあいだ○度になると予想されます」
(急にどうした……)
「アスファルトが吸収した熱が下がり始めるのは○時以降なので、あの子のお散歩は夜の19時以降か、朝であれば早朝6時半までが良いと思います」
(うちの犬のお散歩時間をなぜに指定?)
「飼い主としての愛情と最大の責任を持ってあの子をお願いします」
(お、おう……お、おう……)
突如として“愛犬専用のお天気おじさん”と化した彼からのモーニングLINEは梅雨明け宣言がなされたつい最近まで続いていた。
👔「10月上旬まで暑さは続きますので、毎日『犬のおさんぽ予報』を必ずチェックしてくださいね」
「はい! よく知ってますね。ありがとうございます」
👔「でもおさんぽ予報を過信することなく、飼い主であるあかつきちゃんがアスファルトに手で触れて確かめることもお忘れなくお願いします」
「はい、ありがとうございます」
▶犬のおさんぽ予報
👔「くれぐれも飼い主としての責任と愛情を――」
「持ってます、持ってます、大丈夫です!」
飼い主としての責任と愛情を最大限にもち、甘やかすだけでなく時には鬼の心で叱ることも愛情です。夏場の散歩、冬場の散歩、くれぐれも注意してください。それも飼い主としてのうんぬんかんぬん。
耳も目にもタコができるほど毎日のように言われている。
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「わたしの飼っているペット2匹を、わたしと同じくらいもしくはそれ以上に慈しみ、一緒に育ててくれること」これ一択だった。
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一択に願いをこめすぎたのかもしれません(笑)
愛情がちょくちょく斜め上をいく彼の本領発揮

つい先日、お昼休み中に彼から電話が入った。
数日前に忙しさと睡眠不足と蒸し暑さが重なり、体調をすこしばかり崩した彼、もしくは彼と同居している親御さんになにか起きたのかと背筋に緊張が走った。
「どうかされましたか?」
👔「今からLINEに画像を5枚送ります」
「はい」
👔「これはあの子でしょうか、見てください」
あの子こと“チビのビー”は、元保護犬。そのため、わたしはビーのパピー時代の画像をほとんど見たことがない。※パピーとは主に生後2ヶ月未満の子犬、幼犬の意
ビーはわたしにとっては目の中に入れても痛くないほど可愛いのだけれど、なかなかに引き取り手が見つからなかったかなり気難しい性格と、ちょっぴり個性的な顔立ちに特徴がある。
彼から送られた5枚の画像は、わたしが見たことのないそれはそれは小さな、肉球もピンク色でツヤツヤふかふかした赤ちゃん時代のビーが3枚と
個性的な顔立ちが前面に出過ぎて「これはまずい」「これでは見つかる里親も見つからん」とすぐに取り下げられたのでは? と疑ってしまうほどの、愉快な面した2枚のビーの画像だった。
「ビーにすごく似てます……というかビーでは……」
👔「やはり! そうですよね!」
「どうしたんですか。この画像……いったいどうやって」
👔「あの子の性格と見た目の特徴で絞り込んでいき、あの子を手放した元飼い主さんのすでに更新されていないブログを見つけ出しました」
怖っえええ(笑)
執着心が相変わらず『度』を超えてる~♩
