高齢親 免許返納 説得方法  (6)


70歳をすぎてからの熟年離婚後、独りで実家に暮らす父の今後をどうすべきかを話し合うために、とても久しぶりに弟がわが家へやってきた。








頼りになる弟と久しぶりの再会

高齢親 免許返納 説得方法  (1)


目下の課題は4つ

  1. 免許返納をさせること
  2. 新車を購入させないこと
  3. 自宅を手放すこと
  4. 施設に入居すること

久しぶりに会う弟は、もっさりしたオジサンにはなっておらず、なんなら胸筋や腕などを“ほどよく”鍛えたオシャレでちょっとイケてるおじさんになっていた。

ロケに帯同しているカメラマンに、この手のタイプをちょくちょく見かける。出始めの若い女性タレントに“あのスタッフさんちょっといいな”と思われそうなタイプ。

「かっこいいじゃん、オシャレだし」と褒めてみた。
「ありがとう。たま~にだけどオシャレって言ってもらえる、たま~にね」

コロナ禍に筋トレをはじめて週に3回コツコツ続けてるし、週末は土日のどちらかのみだけど軽く走ってるんだ、と少しばかり鼻が高くなってきた。

姉弟揃ってコツコツ続けるのは性に合うらしい。もみあげから「白く染まっていく」のは父の遺伝子。

鼻の下がほんの、ほんのすこーしだけ長いのは、わたしだけだと思っていたけど……うん、この子は疑いようもなくわたしと同じ血が流れている人だ。間違いなく家族だ。安心する。



親の免許返納に向き合う:最新の情報を家族で共有

高齢親 免許返納 説得方法  (5)


「さて、まずは何を置いても免許返納だね」
「うん。それと、月に10万も払って代車を半年から1年借りると言ってるわけのわからなさを止めなきゃです」
「それか……はぁぁ……どういう思考してるんだか」

詳しいことは忘れてしまったんですけど――説明されたとは思うのですが、呆れて果てて話が脳から溶け出しました――

母との熟年離婚が成立する間際に起こした、直近の最後の自損事故きっかけで(隠してただけで、やはりやらかしてました! ぞっとします!!)車を修理に出したところ「修理するより買い換えた方がいい」と言われる。
熟年離婚成立
新しい車を買うため、母に80万円の金の無心をする ※当初は100万円を無心していた
母から拒否される
  • 車は処分する方向へ ※現在処分済
  • 代車を月10万円で借りることになる

「――という流れだったはず」
「はぁぁ……我が親のことながら頭痛がするね……」
「月10万円を些細な出費と思ってるのかしら」

「分かってないと思う、月10万の重みを。免許返納とそれをやめさせなきゃいけないね。お金の計算、先行きの見通しを立てること、まともにできなくなってるんだろうな。年齢的にも

「そだねー。それプラス、昔から金勘定はザルのところがあったね。お母さんがよく怒ってたし。お金を持つと気が大きくなって人に奢ったりバラまいたりしてた。つい先日、年金が入ったばかりのはずだから今日も気が大きくなるかもよ」

……俺達にも余裕がないことを示そう、絶対にアテにしてるところがあると思う」

「口で言ってもたぶん、聞きたくない話は右から左へ流してると思うし、年齢的にも理解が追いつくまでに時間がかかると思う。
 だから大きな字で紙に書こう。数字は特にうちの上司たちに予算の希望を通す時も大きな字で入力して赤文字にしたりして強くアピールしてるし」

「いいね! 男は数字・データ・エビデンスが好きだしな」

  • 収入:年金(企業年金+厚生年金)←を「1ヶ月分」で割って書くのがポイント!
  • 収入:単純収入
  • 支出:代車
  • 支出:月々の生活費
  • 支出:実家のローン返済 ※あと1年数か月

――主にこれらをP.1として大きく書きだしました。
P.2には、弟家族とわたしの収入や支出を「実際よりもそこそこ大変に見えるように」フェイクを交えてリストアップし「頼られても助けることができない」ということを見える化しました。
高齢者への説明に使うため、P.2は細かく書きすぎず、シンプルに分かりやすく挙げるのがコツだと思いました。

のちに、高齢者の父への説得に「紙に大きく書いた数字やフロー(流れ)」は、おおいに役に立つこととなりました。

口頭よりもパッと目で見て分かるように! これ、なにげに重要かもです。

父の理解力がかなり落ちていること認めるのは切ない気持ちもありました
が、分かってもらえないことには話が進まないので、シンプルにリスト化! お勧めです!


親の免許返納に向き合う:役割分担を決める

高齢親 免許返納 説得方法  (2)


役割分担決めない?」
「いいよ」
「刑事ドラマでいうと、わたしは若手の勢い任せの熱血刑事」
「俺が聞く耳を持ってて話の分かる、熟年の部長刑事ってところか」

「情けないけど今のわたし、お父さんに向き合うとイライラして机をひっくり返しそうになるから」
「ほな部長刑事主導で進めていきますわ(笑)」
「お願いします」

実際のところ、勢い任せの熱血刑事がなにかと嫌味を言うべく割って入ってしまったのですが――とにかくイライラしたんです!!

それでも役割分担をしてるんだから! という事実と「録音してる」という事実、おだやかな部長刑事が隣りにいてくれていることがかなりの制御になりました。これは間違いないです。



親の免許返納に向き合う:すべてを録音する

高齢親 免許返納 説得方法  (3)


あとで言った言わんになったり、父が吐くその場しのぎの嘘でのちのちトラブルが起こるかもしれないから、会話録音しない? きちんと言質をとるというか、言質を録音するというか」

「ああ、それめっちゃいいな!」

「だよね。ペット用の監視カメラとして使ってる古いiPhoneがあるからそれを録音機にするわ、仕事用のICレコーダーもあるけど、スマホで十分よね?」
「十分、十分」

アルフレッドカメラ(上段apps・下段gp)※無料で使う場合、画質は荒いですがわたしも無料userです。別の監視カメラもあるため。



これが父との話し合いの最後の最後に「その場しのぎでいい加減なことを言ってのらりくらりとやり過ごそうとしていた父」に思った以上の効果を発揮することになります。


親の免許返納に向き合う:事前準備まとめ

高齢親 免許返納 説得方法  (4)


  • 問題の当事者抜きで、事前に入念な打ち合わせを済ませたこと。
  • 高齢者に説明する際には「口頭」よりも断然「目で見て分かる」ように、固定支出や収入ほかを見える化してまとめること。※できるだけ大きな字で、3色くらいの色分けがオススメ!
  • 役割分担を決めておいたこと。
  • 会話のすべてを録音をしたこと。

70代半ばの父の「免許返納」に立ち向かうには、情熱や説得だけではダメなんだということがよくわかりました。

それはとても悲しく情けない事実だけど、1日も早く返納に導かなくては、事故や事件の当事者になり、被害者をうんでしまうことになります。それだけはなんとしても避けたい、避けなければならないところです。

詳細は後日に書きますが、「免許返納」「代車引き取り」――父が運転をできない環境は整いました。
 父が免許の再交付をしたり、どなたかから車をお借りして無免許運転をしない限りは、高齢者の免許返納はクリアです。