50代 嫉妬 ヤキモチ (3)

激務の際にいつもお世話になっている、フィリピン人家政婦のマリアさんにたずねてみた。

「好きな相手とのハグを断ったことはありますか?」
「アリマスヨー」






「それはどんな時ですか?」
「喧嘩シタ翌日トカデスネー」
「ああやっぱり」
「子ドモ達も同ジデスネー。怒ラレタ後ハ、ハグヲ嫌ガリマスネ」

「分かってもらいたい気持ちを分かってもらえてないと感じた時や、どこかさみしい時、好きと素直に表現するのが悔しい時とか」

「ソウソウ。彼氏サンデスカ?」
「ソウソウ」

「アカツキサンハ、クール。彼氏サンは少シ子ドモッポイトコロがアルモンネ!」
「ありますよね!」

よし、放っておこう(笑)


子どもっぽいところがあるとはいえ、50代前半の大人の男性である。「スネてる」だけで音信不通をいつまでも貫けるはずがない。

親御さんの介護や仕事、新規事業の準備や展開で手が回らないところもあるだろう。

わたしも正直にいって、今は恋愛モードではなく仕事モードだ。
お互いにまずは自分のことをやれるだけやって、気持ちと体力・時間のすべてに余裕が出たら次にコマを進めよう。

――気がつくと2週間が過ぎていた。
さすがにこれは"生存確認"をしておかなきゃ心配だ。

かつて恋愛下手の親友が嘆いていたことがある。
"追いかけてほしくて"スルーを貫いていたのに、相手からは一向にその兆しがみえない。
そうなるともうこっちからは連絡がとりづらくなってしまって、結果的に自然消滅みたいになっちゃった。

――彼の性格的に自然消滅という選択はしないだろう。決断力は(時におかしなことになるけれど)高い方だし、そういった"小狡い真似"は人間的にしないタイプだ。ただ、

"追いかけてほしくて"スルーを貫いていたのに、相手からは一向にその兆しがみえない。
そうなるともうこっちからは連絡がとりづらくなってしまって

↑コレは十分に考えられる。あくまで恋愛面においてだが、彼を男性・大人の男性と思うと分かりづらくなるけれど、わたしの見立てによると彼のハートは「乙女」である。

恋する乙女の行動パターンを考えていけば、自ずとこちらがとるべき行動が見えてくる。

わたしからLINEを入れよう。
だけど恐らく1度のLINEでは、乙女は尻尾を振らない。

女子がよく言う「誘いは一度断るの」「相手の本気度を見る為、追いかけさせる為に」「だからそのくらいで諦めず二度、三度誘ってほしい」――きっとこのパターンになるだろう。

「面倒ですねぇ」
「ベイビーデスネー」
「世話がかかる産んだはずのない長男」
「ソレドウイウ意味?」
「手間のかかる甘えん坊ってこと!」
「アァー!」※首をぶんぶん振るマリアさん